カーニングをマスターしたい

こんにちは、つしまです。今回は文字間についてのお話です。

なぜ文字間かというと、今週はPOPやパンフレット、名刺、ポスターなど紙のお仕事に関わらせていただく機会が多く、それらを制作する際に、「こことここの文字が空いているから詰めて」とよく言われることがあったからです。

ということで今回は、自分なりにカーニングについて学んだこと・感じたことなどをまとめていこうと思います。

目次

カーニングの役割と必要な理由

なんとなくデザイン出来た!と思っても、どこか締まりがなくてふわふわした感じがします。

それは、フォントをそのままベタ打ちすると文字の持つボディの中に余白が存在するため、文字と文字の間隔がバラバラに見えてしまうからです。

文字を美しく見せるためにはカーニングが必要です。

でも文字のカーニング、絶対的な正解というものがないから難しい…

手動でのカーニングが必要になる大きな理由が機械で揃えても均等に見えないという点。文字の形状はさまざまなので、数値を揃えて配置しただけでは均等に見えません。なので、数値的な均等ではなく、人間の目で見た視覚的な均等に揃える必要があります。それがカーニングです。文字を「読みやすく・美しく・伝わりやすく」するためには欠かせない作業です。

数値的な中心はソフトで中央揃えをすれば簡単にできますが、バウンディボックス内の余白や隙間を考慮した視覚的な中心は自分の目を基準にして選ぶ必要があります。

文字の密度について

日本語って密度が高い。

例えば「薔薇」と「rose」日本語の方がギチギチしている感じがしますよね。

同じような感覚で文字を詰めても圧迫感が全然違います。

画数の多い漢字や国構え・門構えのように囲いのある漢字が続くと圧迫感が増します。

逆に、画数の少ない漢字やひらがな、カタカナは圧迫感がないので、隙間が空いているように感じます。

英字では縦の形が重なる部分は強い圧迫感を感じますが、余白のある形は圧迫感がないため、多く詰めることができます。

日本語は英字と違ってひらがなも漢字も飛び出した形のものや、左右非対称な形が多い印象です。

そのため、文字の一番端を基準として合わせると、端の突起が大きい文字の間隔が狭く見えて、ボリュームの少ない文字との間隔が広く見えてしまいます。

なので、飛び出した部分を少し内側に入れるくらいでちょうど良くなりました。

英字の場合も、斜めの文字が続く場合は空きが広すぎてしまうので、字面を重ねて詰めると綺麗に見えました。

線幅による間隔の違い

前項で文字の密度について書きましたが、圧迫感はフォントの太さを細くすることで和らげることもできます。

文字の太さがほぼ均一なゴシック体やサンセリフ体ではあまり感じませんが、線幅が変わるセリフ体や明朝体では視覚的な間隔が違って見えます。

太い方が圧迫感を感じ、細い方は隙間が空いているように見えるため、同じ形でも太い方の幅を広く取った方が良さそうです。

形によって視覚的な大きさが違う

同じ大きさの3つの図形を均等に並べると、四角形がいちばん大きく見えます。また、数値的に均等に配置しましたが、四角形と丸の間隔は狭く、丸と三角の間隔が広く見えます。

文字もさまざまな形があるので、見た目の大きさと間隔を調整する必要があります。

文字の形ごとに等間隔に見えるようなバランスを目指して、一つだけ文字が小さく見える場合は文字パネルの比率で調整すること。忘れないようにしたいです。

まとめ

まだ感覚だけではうまくできず迷ってしまうことが多いので、わからなくなった時は今週学んだことを思い出して行うようにしたいです。

また、カーニングに絶対的な正解はないので、自分なりに理屈づけして多くの人が自然に見れるカーニングを追求していこうと思います。

目次