こんにちは、つしまです。今週は写真のレタッチをする機会がありました。写真の加工に慣れておらず、ツールをどう使えばいいのかきちんと理解していなかったので苦手意識があったのですが、加工の仕方を教わり改めて理解することができました。ということで今回は、トーンカーブの基本的な見方からまとめていきます。
トーンカーブの見方を理解する
最初に直線の対角線として引かれているのがトーンカーブで、トーンカーブ上のポイントを動かすことで明るさやコントラストを調整できます。RGB画像の場合、グラフの右上の領域はハイライトを表し、左下の領域はシャドウを表します。ポイントを左上に移動して上にカーブさせると明るく、下にカーブさせると暗くなります。
- 画像の明るい部分を調整する領域→ハイライト
- 中間調を調整する領域→中間調
- 暗い部分を調整する領域→シャドウ
右上と左下にポイントを追加してトーンカーブがS字になるように移動させると、コントラストが高くなります。(シャドウ部分がより暗くなり、ハイライト部分がより明るくなるため、明暗の差が大きくなるから)また、逆S字型にするとコントラストの低い、淡い雰囲気の写真にすることができます。
背景にはヒストグラムがあります。このヒストグラムは、写真内の「明るさの分布」をグラフ化したものです。縦軸はピクセル数を、横軸は明るさを表しているので、画像の状態を詳しく知ることができます。
明るい写真は明るい色のピクセル数が多いためグラフの右側が高くなり、反対に暗い写真では左側が高くなることがわかります。また、ヒストグラムの両端に大きく山ができている画像はコントラストが高く、中心に山ができている画像はコントラストが低い画像だといえます。
トーンカーブでレベル補正をする
トーンカーブはS字や逆S字カーブを描いてコントラストを自由に調整するだけでなく、レベル補正にも使うことができます。レベル補正とは、暗い部分をより黒くしたり、明るい部分をより明るくしたりする調整方法です。
- 明るい部分をより白くしたいときは右上を左方向へ
- 暗い部分をより黒く締めたいときは左下を右方向へ移動させる
レベル補正が効果的なシーン
曇りや水蒸気の影響で写真が白っぽく霞んでしまった場合などには、レベル補正をすることでクリアな写真になります。コントラストが弱くメリハリのない写真のときは、レベル補正を行うことを忘れないようにしたいです。
調整のポイントは黒がつぶれ過ぎないよう、また、ハイライトも極端に白飛びさせないようにすることです。
マスクをかけて特定の箇所だけ補正する
調整レイヤーを使ってトーンカーブで補正をする場合、画像全体が補正されてしまうので、一部の特定の箇所だけトーンカーブで補正したい場合に困りました。
次の写真の桃の「実だけ」に補正をかけたい場合など、特定の箇所のみを補正したい場合は、トーンカーブレイヤーを追加してマスクを組み合わせて使用します。これにより、トーンカーブの補正が特定のレイヤーにのみ適用され、他の要素には影響を与えません。
今回はペンツールで選択範囲を作成しました。パスを全て選択して[パス] パネルメニューから、[選択範囲を作成] をクリックします。他にも多角形選択ツールで選択範囲を作成するという方法もあります。
選択した状態でレイヤーパネル下の新規調整レイヤーボタンをクリックしてトーンカーブを新規作成します。
すると、選択した箇所がマスクされた状態で新規調整レイヤーが作成されました。このトーンカーブレイヤーで補正することで、最初に選択した範囲のみに補正が適用されます。
ブラシでレイヤーマスクの範囲を編集する
レイヤーマスクをブラシで塗ることで、マスク範囲の編集ができます。
レイヤーマスクの表示領域は白と黒で表現され、白になっている部分が見えるエリアで、黒の部分が見えないエリアになっています。
この特性を活かして、レイヤーマスクを適用したい場所を白く塗ると表示され、黒く塗ると表示されなくなります。切り抜き範囲を自由に広げたり狭めたりできるため、細かい修正も簡単にできます。
透過具合も調整できるので、ソフト円ブラシのサイズを大きくして、ブラシの不透明度を70%ほどで塗ると、やんわり部分的に透過することができたり、直感的にグラデーションを作ることができて便利でした。
- レイヤーマスクが白いところ…表示
- レイヤーマスクが黒いところ…非表示
- レイヤーマスクがグレーなところ…グレーの濃度に応じて半透明
最後に
トーンカーブの使い方で学んだことをまとめました。今回紹介した他にもスポイトツールを使って色かぶりを補正できたりとトーンカーブひとつで画像の「明るさ」や「コントラスト」「色」の補正が完結してしまう便利なツールです。
今回学んだトーンカーブの役割、効果を頭に入れておき、狙った効果を出せるよう、うまく使いこなしていきたいです。