こんにちは、つしまです。今週は名刺を作成したのですが、「高級感のあるデザイン」「格式が伝わる感じ」というテイストがイメージしずらく、「高級感といってもどういう高級感なんだろう?」と悩みました。
ということで今回は、一般的に「高級感を与えるデザインはこういう特徴がある」というのをまとめていき、高級感のあるデザインへの理解を深めたいと思います。
色の彩度は抑えめ

色の鮮やかさである「彩度」。彩度を高くすると鮮やかに、抑えると落ち着いた印象になります。
まず高級感のある色として、黒やゴールドの色をイメージすることが多いかと思います。それらの色は彩度が低いため、「大人っぽい」雰囲気を感じるのです。無彩色も含み、白なら華やかで上品な印象、黒なら重厚感のあるラグジュアリーな印象になります。
「派手にしたいから鮮やかな方がいいのでは?」と思ってしまうのですが、どちらかというと「活発的で子供っぽい」印象になってしまう傾向があります。高級感を表現する場合は、逆の「落ち着いた雰囲気」を表現したいので、上の画像のように、彩度を抑えて落ち着いた色に変えることで、印象が大きく変わります。
色の数を減らす

色の数が少なくなると、全体的に静かな印象になり、低彩度で抑えるのと同様に「落ち着いた」イメージを表現することができます。
ついついたくさんの色を使ってデザインしたくなりますが、色数を増やしてしまうと「にぎやかな印象」になることはもちろん、どちらかというと落ち着きのない、まとまりのない雰囲気になりがちで、高級感が薄れてしまいます。
「元気な印象」を与えたい場合はそれらのカラフルな表現をするときはありますが、逆の「高級感」を表現したい場合は、デザインの中に使われる色の数を抑えることでも、印象をガラッと変えることが可能です。
細めのフォントを使う

繊細で品のある「高級感」を表現する場合、一般的には「明朝体」が使用されていることが多いです。
明朝体は、ゴシックに比べて線が細いのであまり主張が強くなく(太すぎると力強い印象)、線の太さにメリハリがあるため、品のある大人っぽい印象を持たせることができます。
欧文フォントでもセリフ体を使用しているデザインが多いですが、サンセリフ体のOptimaやFuturaなどといった細めのフォントを使用してもブランド感が出るなと思いました。
また、特に和風なデザインから高級感のある印象を感じるのは、少ない色数や明朝体から受ける、心理的効果が働いているからかも知れません。
余白で表現する

意外と忘れてしまいがちですが、「余白」というもので雰囲気を作ることも可能です。余白が少なければ余裕のない窮屈な印象に。余白が大きければ空間に余裕が生まれ、開放感や洗練さ、スマートな印象を与えることができます。
また、余白というのは要素と要素の間の空間だけでなく、文字間や行間でも同様です。文字組の調整も余裕を持ったものにすることで、心理的な効果だけでなく、視認性・可読性の向上にもつながり、ユーザーへの信頼感を与えます。
高級なイメージの系統
高級感と一口に言えどきれいめなもの、伝統的なものなどその種類は様々です。リサーチする中で見えてきたいくつかの系統を言語化してみようと思います。

・エレガントな高級感
ウェディングやジュエリーといった女性向けサイトのデザインでは、ベース色で白やベージュの低彩度配色が使われています。
・クラシックな高級感
時計や家具、クラシック音楽などの歴史ある店舗のデザインは格式高い印象があります。茶色や黒を基調として、アクセントカラーにゴールドを活用することで、アンティーク感のある高級デザインになっています。
・シンプルな高級感
文字情報があまりない、余白を大切にしたシンプルなデザインは、写真をより引き立たせ、洗練された印象を持たせることができます。
さいごに
今回のリサーチを通して、高級感のあるデザインとは、「大人っぽくて落ち着いたイメージ」というデザインだと自分の中で言語化することができました。今後高級感を表現する手段の一つとして、また、迷ったときにデザインをチェックする一つの基準として活用していければと思います。
「言葉の意味はわかるけど、具体的にはどんなデザイン?」と悩んだら、今後もインプットの段階で整理した上で、実践していきたいと思います。