Photoshopで不要なものを消す方法

こんにちは、つしまです。今週は画像のレタッチで使用した、Photoshopの「不要なものを消す機能」をいくつかまとめていきます。複数の機能を理解して、効率よく自然な仕上がりになる画像加工を行なっていきたいと思います。

目次

スポット修復ブラシツール

「スポット修復ブラシツール」は、ブラシで消したいものをなぞるとPhotoshopが自動的に、サンプリングした部分をもとに馴染ませながら消してくれるツールになります。使い方はとてもシンプルで、消したい箇所をドラッグしてなぞるだけです。

  1. ツールバーから[スポット修復ブラシツール]を選択
  2. 消したい部分に合わせてオプションバーでブラシのサイズ、硬さおよび間隔を調整する
  3. 消したい部分をなぞる

周りが複雑なものや境界線をまたぐようなものの場合はうまくいかないこともありますが、上記のようにブラシで消したいものを覆うだけで、簡単に不要なものを削除することができます。

生成塗りつぶし(削除)

生成AIを利用して不要なものを消したり、新しい要素を加えたりすることができます。画像が複雑でうまくいかない時に便利な機能です。

  1. 選択ツールで不要な部分を囲う(今回は「なげなわツール」を使用)
  2. 選択ツールで囲むと下部に[コンテキストタスクバー]が表示されるので、[コンテキストタスクバー]で[生成塗りつぶし]をクリック
  3. [生成したいものを入力してください(任意)]は未入力にしたまま、[生成]をクリック→自動で選択部分が消える
  4. プロパティ画面に表示される3パターンから適当なものを選択する

削除ツール

「削除ツール」は生成塗りつぶしと似ていますが、消したい部分をなぞる、または囲むだけで不要なものを消すことができます。使い方はスポット修復ブラシツールと同様です。

  1. ツールバーから[削除ツール]を選択
  2. 消したい部分に合わせてブラシのサイズを調整する
  3. 消したい部分をなぞる

削除ツールは周囲の”もの”をAIが推測して補うため自然な仕上がりになります。街中で一部の電線や柵を消したい場合や、コンテンツに応じた塗りつぶしがうまくいかない場合は、削除ツールを使うと良いかもしれません。

パッチツール

「パッチツール」は、不要な部分を囲み、別の場所にドラッグすると選択範囲を置き換えてくれる機能です。削除ツールのように広範囲のものを消すのは大変ですが、部分的に効率よく背景と馴染むように消すことができます。パッチツールで消す手順は以下の3ステップです。

  1. ツールバーから[パッチツール]を選択
  2. なげなわツールと同じ要領で、消したいものを囲む
  3. 囲んだ部分を置き換えるたい部分へドラッグする

コピースタンプツール

不要なものを消した際、違和感がなければ問題ありませんが、微調整が必要なときもあります。そのような時はコピースタンプツールで丁寧にカバーしていきます。

一部分が消えずに残ってしまったとき、再度手順を繰り返すとかえって違和感が出たり、綺麗に消せない場合もあります。コピースタンプツールを使用すると、画像の一部を同じ画像の別の部分にペイントすることができます。コピーした部分を貼り付ける単純な機能ですが、手作業のため、大まかな部分を消した後の細かい調整に向いています。

コピーしたい箇所にカーソルを持っていき、optionを押しながらクリックするとその箇所が記録されます。次に、塗りたい該当箇所で何も押さずにクリックすると、先ほどコピーした部分で塗ることができます。

コピースタンプツールと似たものに、修復ブラシツールがあります。
サンプル部分をそのまま塗るコピースタンプツールに対して、修復ブラシツールサンプル部分を馴染ませながら塗ります

修復ブラシツールは肌荒れやシミの補正で使われることが多く、グラデーションや明暗に差があるものなども自然に修復してくれます。その代わりガラがあるものはうまく馴染まず、ぐちゃぐちゃになってしまいます。

逆に、コピースタンプツールはガラなど模様があるものでも、コピーしたものをそのまま貼り付けるので違和感なくキレイに修正できます。その代わりグラデーションはムラができやすく、違和感が残りやすいです。

さいごに

どの機能も、どちらが優れているというわけではなく、お互いに得意不得意があるので場合によって使い分けていきたいです。最初はスポット修復ブラシツールで作業してみて、ディティールが壊れたところはコピースタンプツールで修正、など、一つのツールで完結させようと思わないことが大切だなと思いました。もちろん一つのツールで完結する場合もありますが、うまくいかなければ他のツールも試す、くらいの感覚が良さそうです。

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