アピアランスでもっと楽する文字周り

こんにちは、つしまです。

今週はDMハガキやチラシなどで、タイトルの文字をいくつかデザインしました。そのフィードバックの中で、アピアランスパネルを使ったtipsをいくつか学んだのでまとめていこうと思います。

目次

ハイライトを加える文字加工

アピアランスで作成することで、後からハイライトの太さやテキストを変更することができます。

STEP
パスファインダーパネルから[複合シェイプ]を選択

複合シェイプを使用すると追加、型抜き、交差、除外を編集可能なまま適用することができます。テキストツールで文字を作成した後、文字全てにアピアランスを適用させるために、複合シェイプを使用します。

STEP
アピアランスパネルで、線を白に設定する

ハイライトになる部分を作成します。今回は太さを1mmに設定しました。

STEP
線を選択したまま、パネル下部の新規効果を追加>[パス]>[パスのオフセット]を選択

オフセットをマイナス値にします。今回は-3ptに設定しました。角の形状はラウンドにします。

STEP
パネル下部の新規効果を追加>[パスの変形]>[変形]を選択

ドラッグで順番を変えることができるので、パスのオフセット効果の下に置きます。

コピー:1にして水平垂直方向に移動します。ここでは0.5pxにしています。

STEP
パネル下部の新規効果を追加>[パスファインダー]>[背面オブジェクトで型抜き]を選択

変形効果の下に置きます。先ほど変形でコピー:1したオブジェクトで型抜きされました。パスが交差し、背面オブジェクトより内側にある線のパスが消えている状態になります。

ハイライトの端が尖っているので、丸文字のときは線パネルで線端:丸形、角の形状:ラウンドにして、線の端を丸くしたら完成です。

フチ文字の隙間を埋める

フチをつけた時にできる隙間や文字の中マドを埋めたい時は、アピアランスで処理することができます。

STEP
アピアランスパネルで新規塗りを2つ追加する

テキストを用意して字間や行間を調整したら、テキストの塗りを無しにし、アピアランスパネルで新規塗り追加を2回クリックします。それぞれ上の塗り・下の塗りを適用します。

STEP
下の塗りに新規効果を追加>[パス]>[パスのオフセット]を適用

ここでは、オフセット:10、角の形状:ラウンドにしておきます。

STEP
下の塗りに新規効果を追加>[パスファインダー]>[分割]を適用

アルファベットの中マドや文字同士がくっついてできる隙間を埋めます。アピアランスパネルで適用した分割をクリックし、パスファインダーオプションダイアログを表示させます。[分割およびアウトライン適用時に塗りのないアートワークを削除]のチェックを外します。

STEP
下の塗りに新規効果を追加>[パスファインダー]>[追加]を適用

フチと隙間埋めの部分を結合して、完成です。追加を適用しておくことで、アピアランスを分割した時に整理されたオブジェクトになります。

文字に合わせて伸縮する帯

繰り返し登場する見出しパーツなどに使うと、長さ調整の手間がかからないので便利に使えます。

STEP
アピアランスパネルで新規塗りを2つ追加する

テキストを用意したらテキストの文字属性を無しにします。アピアランスパネルで新規塗りを2つ追加して、それぞれに好きなカラーを設定しておきます。(上側の塗りが文字、下側の塗りの項目がオビ部分になります)

STEP
下の塗りに対して[形状に変換]>[長方形]効果を適用

下側の塗りに対して効果をかけていきます。ここでは、幅10px、高さ10pxに設定しています。

STEP
下の塗りに対して[パス]>[オブジェクトのアウトライン]効果を適用

「オブジェクトのアウトライン」効果が「長方形」効果の上になるようにドラッグして、帯と文字が中央に揃うようにしたら完成です。効果により文字が内部的にアウトライン化されるので、オブジェクト化した文字列に対して水平垂直な長方形が描画されるという仕組みです。これで帯と文字が常に中央で揃うようになります。

さいごに

他の人が作ったデータを編集するときやフリーのグラフィックスタイルを使う場合であっても、一度アピアランスパネルに目を通してどんな処理が行われているのかきちんと考える癖をつけておきたいなと思いました。

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